2018-03-25

経済と文明の発展

私はここ30年、ずっと「なぜ経済は発展・循環するのだろう」と漠然と考え続けていました。
昨年はオリジナルの経済シミュレーションソフトの開発に着手したりして(力尽きてとん挫していますが)、風が吹けば桶屋が儲かる的なことをちまちまと時間があれば考えたりしてました。

Aさんが作物を作り、Bさんに半分あげて、代わりにお魚をもらったり、いやいや文明は貨幣経済で花開くわけだから貨幣を無視して考えてはいけないよ。
などとごく普通の稚拙な思考を何度も繰り返しておりました。

先日のある日、夢をみました。内容は覚えていませんが、目が覚めて急に思いつきました。「経済と文明の発展は、人々の我慢と搾取の上に築かれてきたのだ」と。

その前に、誰かが「争いは人が蓄積する技術を生み出したから生まれたのだろう」と言ったことも影響しているのかもしれません。
その人の理屈はこうです。「倉庫や貨幣など蓄積する技術は、飢饉や組織メンバーの不幸などに備えて発展したが、必然さらなる危機の発生や、それに対する安定を求めて、その独占と奪い合いにより争いが生まれたのだ」というものです(確か…)。

飛躍すれば、まさしくこれが資本主義社会なのだろうと、同時に義務教育で習うのかもしれないような簡単なことを理解するのに私の場合30年を要したのだと少しへこむわけですw

先日亡くなったホーキング博士が言ったように「AIが人類の敵なのではなく資本主義社会における再分配こそが人類の敵になりうる」(私による意訳です)とあるように、搾取による資本の集中が再分配されない異常な状況は、他の社会・経済圏への侵略とまでいかなくとも包含や摩擦を生み出すのだろうと、なんとなく理解しました。

資本の集中は搾取により実現します。経済圏の広がりは資本の増加へつながります。世界の端が見えた今日では、これ以上大きな経済圏の広がりは期待できません。右肩上がりの成長を続けるためには、搾取率を上げるしかありません。
これまで搾取率を上げずに30年過ごせたのは、未来世代に対する借入を現貯蓄額を担保に行ってきたためだと考えます。
これが現代の錬金術だったと理解し、資本に群がるスタッフを減らし、資本を生み出す生産者を増やすようにシフトしていく必要があるのだなぁと考えます。(ちなみにこの場合の生産力は、AIによる労働力価値の低下を招くような既存労働力への転嫁でなく、新たな生産力への転嫁であるからこそ知識知恵のあるものが行う価値があるのだと思います。)

やはり簡単な答えに行きつきます。収入がないのなら贅沢は控えるのと同様、売り上げがないなら、それに合わせて間接コストを下げるしかないのです。

3匹の雄の子猫兄弟を拾ってきたとき、生活力のある強いものから徐々に家から出ていき、一番生活力のないものが家に居つきました。
猫でさえ、より長く皆が生きながらえるたくましい知恵をもっているのですが、お仲間主義の村社会日本では無理かもしれませんねぇ。

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